窯購入するまで編
窯を購入するまでの手順をおおまかに説明しています。

 

●窯の値段と資料請求●

 まず始めに、とにかく炊飯ジャーみたいな窯じゃなくて、ある程度の大きさのものが欲しかったので、いろんな陶芸屋さんに電話して資料を請求しました。

「いろいろあるな~」などと資料を見ていてわかったことは、灯油窯って安い!ということや電気窯って工事せなあかんねやっ!ということでした。陶芸屋さんに電話してわかんないことを聞いてもおしえてくれます。

 

●窯の選択●

 窯の好みは人それぞれですが、なかには小さい窯を買って、すぐに買い替えちゃう人や、大きい窯を買って、年に1.2回しか焚かない人もいるので、窯のサイズはよく検討すべきポイントだと思います。

電気窯 …… 
安定した酸化焼成ができる。
オプションでバーナーをつけて還元もたける。ただ窯を焚くごとの電気代や(1回につきサイズにもよりますが¥2000くらい。電気窯を購入した友人は「もっとかかる!」とのこと)工事費(家庭用の電力 では無理な場合)を考えるとコストが結構かかります!
でも、マイコンをつけると自動で焼成できる優れもの☆☆☆高価なだけあるしかも煙りの心配や騒音の心配もなし。もちろん臭いもなし。

ガス窯 …… 
住宅地で焚くには少しにおいもあるし、つきっきりで焼成しなければいけない。作家さんで使ってる人も多いのですが、私は小心者なのでこれはパスしました。
学生時代に途中でガスぎれになってびーびー凄い音がした恐怖体験もあったので。

灯油窯 …… 
最近は無煙灯油窯というのもでてて、1回焚くのにも¥1000程度(灯油代のみ)でたけます。

私はこれに決めました。
昔の灯油窯というのは、臭いし、音も凄くて、煙りも結構でるというのが当たり前でしたが、今は改善されて臭いと音は少しするものの、煙りもほとんどでません。ちゃんと焼成して管理すれば大丈夫です。

ただし、30分ごとの検温と調節はすべて自分でおこなわなければなりません。マイコンなんてなし!
ずっとついててあげなければなりません。

 

 

●見積もり●

どの種類の窯を買うか決めたら、見積もり請求です。
私はとにかく無煙灯油窯を扱っている業者すべてに

「10kgくらいのサイズの無煙灯油窯を1台、送料と設置費も含めていくらかかるか見積もりをお願いします。」

という風にお願いしました。
そして、FAXで値段を確認して、1.2社に絞り込み、値下げ交渉しました。
もう無理ってとこまで下げてもらいました。

余談☆見積もりをとっただけで、某社はいきなり自宅にこられてびっくりしました。
電話で確認もなしに。
営業の人も大変なんだな~。と思いましたが、電話連絡くらいしてほしいものです。


私が窯を購入した会社の社長さんは、電話で「お伺いしてもいいですか?」と聞いてくれたので、とても感じ良く思いました。
窯を買う会社の方とは今後、窯の修理の問題なども出てきた時に、きちんと話せる関係でありたいと思います。決して安い買い物ではなかったので、その会社の対応も重要な決断のポイントだと思います。

 

 

●ついに購入!●

そんなこんなで無煙灯油窯を購入しました。当初の予定ではドアからジャストサイズで入る予定でしたが、結局はいらなかったのでドアをはずしていれてもらいました。
窯を運んできたトラックはめちゃめちゃでかかったです。

そういえば、購入時に自宅前の道幅とかもたずねられました。

セッティングしてもらい、窯の説明等をしてもらいました。だいぶん説明書と違ったのが印象的です。(いいのだろうか?)
でも私は実際動かす時ってそんなもんかな~と思いました。

 

 

窯購入したら編
窯を購入してからの出来事など

 

●伝統的な行事●

昔から新窯の初焚きの時には「左馬」だの、塩で清める等いいますが……。
私はめんどくさいので盛り塩だけしておがみました。「火事にだけは絶対なりませんよーに!」

現在、窯を購入して5年ほど経ちますが、安全に焼成できています。

●消防署●

消防署へ窯を購入したらなにか書類の届けがいるのか、いらないのかわからなかったので、私は購入後1年もたってから消防署に相談に行きました。しかもたまたま近くを通りかかったからという理由で。

消防士さんはなんか本部のようなとこにも電話して聞いてくれたのですが、結局許可はいらないとのこと。

よかった、よかった◎

●初窯●

ついに初焚き!どきどきしながらまず素焼きを焚きました。
しかしはじめてだったので、素焼きで10時間も焚いてしまいました。今なら7時間くらいで焚けるのに。

陶芸関係の友人知人に「初焚きしたー!」といったら本焼きしないと初窯じゃないぞ、と教えられショックを受けました。ぎゃふん。

という訳で、今度こそ本焼き☆張り切って還元を焚いてやるぞ……

しかし難しい!なかなか温度は上がらないし、途中で火が消える始末。
!!!!!!!なぜだ~!!!!!びびりながらも再点火。う~んうまく焚けてくれよ~と半泣きになりながら焼成完了。ほっ

なぜ途中で消えたかというと、空気を送る量が多すぎたせいでした。当たり前のことができなかったのです。

それに本当は初窯って酸化焼成で焚かないといけないらしいです。

わたしは知らなかったのですが、始めに酸化焼成をすることによって、窯の内部に酸化膜をつくってやり、窯がいたむのを防止するそうです。(それでも窯の寿命というのもある)

うちの窯は寿命が短くなるかも………………ショック

●倒炎式ということ●

倒炎式の窯(焚き口が片方だけの窯)だと、どうしても左右の熱のかかる量が違いすぎて均等に色がでません。
特にすぐ色がとんでしまうような釉をかけた器物を焚き口の方に置くと色が薄くなってしまいます。
窯づめがどんだけ大事か実感しました。

 

焼成の実際 

~このページはだいぶん昔に存在した「余暇掲示板」から生まれました。みんなこんなことを考えながら焼いてるのね。自分のいい加減さがわかるな。~

 

 

 

 

 

 

余暇サイト管理人
素焼、本焼(酸化、還元)上絵のとき各々何度ぐらいまで、何時間かけてたいてますか?
余暇サイト管理人は素焼は800度で6時間ねらしなし
酸化は1230度でねらし5分の平均8時間
還元は1230度でねらし3分の平均10時間といったところ
上絵は800度でねらしなしです。
みんな教えてね~
めいじじ
難しい質問だな。君と同じ学校で習ったので、温度は同じだ。
でも、素焼は電気代がもったいないという理由で600度くらいで止めたこともあるよ。
森友達の一人には「素焼ちゃうやん!」って言われたけど、なかなか変わりなしやったよ。
温度はけっこう人や学校によって違うので面白いね。
智は素焼も本焼も高かったし、Trudeも違うかったな。詳しくは忘れたので、ありちゃんに聞くこと。
では、ありちゃん、後、よろしく。
ありちゃん
めいじじのあとを引継いで・・・。
使う土や釉薬にもよると思うから一概には言えないんじゃないかなぁ。あと窯の大きさにも・・・。
↑に出てきたトモは確か素焼を900℃くらいでしてた、そして本焼は1,250℃だったと思う。
大学では磁器を使う事が多かったらしく、その温度用の釉薬を使っていたためだと思うけどね。
Trudeは初めに1,100℃で焼しめてその後900℃くらいで低火度釉をかけて焼いていたよ。
だいすけくん>     
ありこさんとやらの言うとおり、土や釉薬によって違うのではないですか。
僕のところだと、陶器は素焼750、本焼1230から1250くらいかな。
磁器は、天草の磁器を使う時は素焼900、本焼1300です。
京都の磁器だと素焼800、本焼1270かな。
半磁は素焼800前後、本焼1230から1250です。
上絵は800前後で10時間かけていたはずです。
時間やねらしはその時によって違います。
RFの時は還元に入ってから5時間前後焚いたような・・・。
でも結局本焼の時は、温度よりゼーゲルに注意しますよね。
余暇サイトさんの素焼6時間ってのは、早いですね、僕の学校的には。
鋳込みだとそれくらいでもいいかと思うけど、ろくろやタタラや
てびねりだと割れないように注意して500度までは20時間くらいかけたりしてます。
僕の学校ではこんな感じです。
参考になったでしょうか?
たぶん学校によってぜんぜん違うんでしょう。
めいじじいさんの電気代がもったいないからってのは笑えた。